ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« なんたる演奏 | トップページ | ウイーン万国博 »

2008年5月 1日 (木)

senza ritardando

「リタルダンドなしで」と解される。「senza」は「con」の反対語だ。英語でいうところの「without」に相当する。

楽想から判断して放置すると遅くされかねない場所、しかもそれでいて遅くされては困る場所に「なりませぬ」とばかりに鎮座している。ブラームスは生涯で一箇所この語句を用いている。

「8つのピアノ小品」op76の中の2番ロ短調のカプリチオの81小節目に「diminuendo (senza rit.)」として出現する。まるで潮が引くようなディミヌエンドを、テンポを落とすことなく実現せねばならない。2小節後に始まる主題再帰の準備の一環である。まったくテンポを落とさずに主題を再現させる意図が込められていると考えたい。放置するとテンポが落とされかねないと危惧していたと思われる。

「diminuendo」にテンポダウンの機能があった証拠となりかねないが、その観点からは、「senza rit」を囲むカッコが重要である。ブラームスはやはり、「diminuendo」にテンポダウンの機能を認めていないと思う。「diminuendoにはテンポダウンの機能はないけれど、念のため」というニュアンスがこのカッコから透けて見える。

一方でこのカッコが「自筆譜には無いけど」の意味だったら少しがっかりだ。出来れば自筆譜で確かめたいものだ。

もし自筆譜にもあるならここでテンポを維持することは、それほど重要だということだ。

« なんたる演奏 | トップページ | ウイーン万国博 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: senza ritardando:

« なんたる演奏 | トップページ | ウイーン万国博 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ