お盆のファンタジー2
昨日お盆の迎え火を焚いた。昨年バッハさんを連れてやってきたブラームスが約束通り、クララとロベルトを伴ってやってきた。
昨夜は私の部屋でCDのコレクションをずっと眺めていた。再生の仕方を説明したら目を丸くしている。「全作品があるのか?」と尋ねてきた。私が「ほとんどね」と答えると両手を大きく広げるゼスチャーで首をすくめていた。
そして歓迎のコンサートだ。
まずロベルトの変ホ長調のピアノ四重奏をクララと連弾してくれた。新しいもの好きなので電子ピアノにも文句を言って来ない。ロベルトは譜めくりだ。この曲のCDを見せるとあきれたような顔をしていた。楽譜が無いのが悩みだと申し上げたら、ジムロックか何かに言って送らせると言ってくれた。
お礼に娘たちと演奏した。作品11のメヌエットを私が2本のヴァイオリンとヴィオラ用に編曲したのだ。娘らを誉めてくれた一方で私の編曲の拙さを注意してくれた。さっそくパソコンに向かって注意点を修正したら目を丸くしていた。編曲はともかくパソコンであっという間に楽譜が出来るのが珍しいのだろう。
パソコンの前で話し込んでいたら、クララがブラームスに耳打ちしている。ブラームスはOKのサインを出すやいなやピアノの前に座って何やら弾き始めた。娘たちとたった今弾いた作品11のメヌエットだ。暗譜で弾きながらブラームスがこちらを見てウインクしている。
ロベルトが私に、これは「クララが編曲したんだよ」と教えてくれた。演奏後楽譜は無いのかとブラームスに聴いたら頭に指をあてて「ここに入っている」という仕草だ。クララが「楽譜は出版されていないのよ」と付け加えてくれた。落胆が私の顔に出たのだろう、ブラームスがパソコンを指さしている。暗譜しているからパソコンで楽譜にしてしまおうという合図だ。
クララは娘たちと遊んでくれている。新しいモン好きのブラームスはさっそくパソコンの前で入力を始めた。ロベルトがあれこれと口を挟んでいる。盛り上がる2人に水を差すようだがホントはパソコンで作った楽譜なんかいらない。どうせなら手書きがいいとお願いしよーっと。
入力が終わったら来年はヨアヒムを連れてくるように頼んでみるつもりだ。
<魔女見習い様
ありがとうございます。
絵空事も継続していると、ホンモノっぽくなってきます。
投稿: アルトのパパ | 2008年7月14日 (月) 20時19分
まばゆい光景が、目に見えるようです。
来年は私もご一緒させていただきたいくらい、ステキ♪
投稿: 魔女見習い | 2008年7月14日 (月) 14時02分