Bdur症候群
7月29日の記事「シューマンの交響曲」で、彼の交響曲を構成する調の主音を1番から順に4つ並べると、Bdurの移動ドで「ドレファミ」になると書いた。実を申すとあの記事は本日の記事の序奏だった。
それではと手始めにベートーヴェンの最初の4つの交響曲を調べる。
<ベートーヴェン>レミファド
- 1番 ハ長調 Cdur
- 2番 ニ長調 Ddur
- 3番 変ホ長調 Esdur
- 4番 変ロ長調 Bdur
「C-D-Es-B」はシューマンの4つが順番を変えているだけだ。これは当然シューマンがベートーヴェンを手本にしたと解さねばなるまい。しからばドヴォルザークはどうなっているだろうか。
<ドヴォルザーク>レドファミ
- 1番 ハ短調 Cmoll
- 2番 変ロ長調 Bdur
- 3番 変ホ長調 Esdur
- 4番 ニ長調 Ddur
「C-B-Es-D」だ。またまたシューマンの4つの変形である。さらにブルックナーだ。
<ブルックナー> レミファド
- 1番 ハ短調 Cmoll
- 2番 ハ短調 Cmoll
- 3番 ニ短調 Dmoll
- 4番 変ホ長調 Esdur
- 5番 変ロ長調 Bdur
ここまで来ると笑ってしまう。1番と2番を同じ調で書いてしまうというのも珍しいが、しからばと5番を調べてのけぞった。「C-D-Es-B」だ。
ベートーヴェン、シューマン、ドヴォルザーク、ブルックナーの4人は、最初の4つ交響曲を作るにあたり、その調性を「B-C-D-Es」つまり「Bdurのドレミファ」の中から選択した。ベートーヴェンとブルックナーは「B」、ドヴォルザークは「D」、シューマンは「S」(Es)だ。「C」がいないと思ってはいけない。シューマンは「Sc」だから「Es」と「C」だ。つまりこの4人の頭文字が「Bdur」のドレミファになっている。
多分偶然だ。その証拠にプロコフィエフも相当怪しい。
<プロコフィエフ> ミレドファ
- 1番 ニ長調 Ddur
- 2番 ニ短調 Dmoll
- 3番 ハ短調 Cmoll
- 4番 ハ長調 Cdur
- 5番 変ロ長調 Bdur
- 6番 変ホ短調 Esmoll
これを笑わぬ手はない。
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