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2009年1月30日 (金)

本末転倒

ハ長調をご想像いただきたい。

「C-E-G」はいわゆるドミソだ。このうちのEにフラットが付くと「C-Es-G」となる。これはつまりハ短調だ。小学校以来長調を「明るい感じ」、短調を「悲しい感じ」と繰り返しすり込まれる過程で、3つめの音にフラットが付くと悲しい感じがするという認識を植え付けられた。

「第3音にフラットが付くと何故悲しい感じがするのだろう」という疑問がしばしば提示され、大抵「詳しいことは解っていない」という落とし処に到達する。これほど奇妙な議論はないと感じている。

以前からずっと考えていることがある。巨大な本末転倒の存在を疑っている。

第3音にフラットが付いた和音を聴かされたときに人間が感じる感情を「悲しい感じ」と定義しているに過ぎないのだ。短調の和音を聞かされた人間が10人いれば、脳裏に去来する感情は10通りなのだが、「悲しい感じ」と書くことで丸がもらえる試験を何度かくぐり抜けているうちに、10人ともがその感情を「悲しい感じ」と思いこむようになったのだ。だから「第3音にフラットが付くと何故悲しい感じがするのだろう」という疑問は「本末転倒」なのだ。このように考えるとすんなり説明できそうな課題が多いと感じている。

この「本末転倒」は深刻だ。音楽の味わいを損ねる原因にもなりかねない。

実はブラームスくらいの作曲家ともなると巧妙である。人々の間にあるそうした「本末転倒」を逆手にとる。

「悲しい感じ」であるはずの短調に徹した作品よりも、長調の中にキラリとブレンドされる一瞬の短調のほうがより深く悲しみを表現出来る。長調の作品にしばしば深い悲しみが宿るのはそのせいだ。あるいは短調を全く用いず、長調の巧妙な配置から、まんまと悲しみを引っ張り出すことさえあると感じる。

生まれたばかりの赤ん坊に長調と短調の和音を聴かせて表情を観察するという手もありそうだ。他の条件の統一や表情の客観的な評価に問題も残ろうが試してみたいものだ。驚くべき結果が出やせぬか期待している。

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