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2009年2月 3日 (火)

Oroboros

ギリシャ語。多分「オロボロス」と読んで良いのだと思う。

本日の記事は昨日の記事「尾を咬む」の続編である。「尾を咬む」という言い回しがドイツ語に存在しやせぬかと思ったが違っていた。

蛇が自らの尾を咬むという図案または構図がギリシャ語で「Oroboros」と呼ばれているのだ。この図案には「循環」「再生」という意味がある。

疑問は氷解する。そしてこのことは一昨日の記事「ひそやかに月は昇りて」にも鮮やかに呼応する。

作品1を背負うピアノソナタのモチーフが、最晩年の2作品に用いられているというのは、まさに循環・再生という概念にピタリとはまる。作品121と作品122はクララ自身の死によって、出版前にクララに見せることが出来なかった。だからクラリネットソナタop120と「49のドイツ民謡集」はクララに見せたという意味では最後の作品と申して良い。

ブラームスはオロボロスを知っていた。そしておそらくクララもだろう。話の出し手と受け手双方がオロボロスを知っていてこそ「尾を咬む」という比喩が生きてくる。

実は今日の本論はここからだ。

私はオロボロスの話を関西在住の女性からご教授いただいた。彼女は現在「ブラームスの辞書」op97の持ち主でもある。本年初荷に相当する嬉しい注文を頂き、その後のやりとりからドイツ語がご専門ということが判った。失礼を顧みずドイツ語に「尾を咬む」という言い回しがあるのかお尋ねした。

インフルエンザで療養中にもかかわらず、あっという間の即答だった。ドイツ語に「尾を咬む」という慣用句ないし諺があるわけでもない。しかし「蛇が尾を咬むという図案」に「再生」「循環」の意味があるとご教示いただいた。一昨日、昨日そして本日の記事を公開に踏み切ることが出来たのは彼女のお陰である。面と向かっては言えないほどの感謝をこの記事に盛り込んだ。

欧州の知識人にとっては常識なのだと自分を納得させようとも試みたが、実は日本の知識人にとっても常識だったに違いない。

山ほどの感謝と喜び、そして軽い落胆。

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コメント

<narkejp様

おおお。貴重なご指摘ありがとうございます。

やっぱり欧州の知識人の皆さんにとっては、常識に近いのかもしれませんねぇ。

日本の若造にはちと荷が重いです。

今さらのコメントですが…。
有機化学のベンゼン環、きっかけはC6H6という分子式で、条件を満たす構造を考えたが思い付かない。行き詰まったある日、夢で猿だか蛇だかが「尾を噛んでぐるぐる回る姿」を見て、これだ!とケクレ氏が発想したのが最初、とされていたような気がします(^_^)/

<めり様

おおおおおお。

なるほどぉ。やっぱり。

はじめておいでいただいた方にご挨拶も出来ぬほど、興奮しております。

初めまして。興味深いコラムいつも楽しく読ませていただいてます。

「尾を噛む」というフレーズを聞いたとき私の頭に真っ先に浮かんだのは、ドイツの作家ミヒャエル・エンデの「果てしない物語」でした。物語中重要な役割を果たす本の表紙に、互いの尾を噛んで円をつくる2匹の蛇のエンブレムが描かれているという設定があります。このエンブレムも物語中で重要な位置づけです。
加えて、「果てしない物語」のハードカバー版の表紙にはご丁寧にこのエンブレムが刻まれています。

私はドイツ語はできないので言語については何とも言えないのですが、この「蛇が尾を噛むという図案」が「再生・循環」を意味すると言うことはドイツ人に取っては割と浸透した概念なのかもしれないですね。

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