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2009年2月11日 (水)

ドイツ史

ブラームスはなかなかの愛国者だった。普仏戦争に勝利してドイツ帝国が成立したことを大変喜んだ。不用意な発言が舌禍事件に発展したこともあるくらいだ。音楽史に君臨する巨匠ブラームスとは言え、彼の生涯もまた巨大なドイツ史の流れの一コマに過ぎない。

Oroboros」で目から鱗を落として以来ずっと考えていることがある。

日本人なら誰でも知っている歴史上の事件がいくつかある。「本能寺の変」「関ヶ原の戦い」「源平の争乱」などなどだ。これら歴史の事実に基づいた慣用句も多い。

同様にドイツ人なら誰でも知っているドイツ史上の出来事もきっとあるに違いない。ドイツ人同士の会話なら事前に断る必要も無い程の常識というのが必ずある。ブラームスもそれら常識を共有していたとすれば、彼の周辺で起きる事件や会話にもそれらが反映していると見るべきだ。

あるいは、日本語に相撲、囲碁、将棋、茶道、武道に基づく言い回しが定着しているように、その国の伝統文化に起因する慣用句がその国の言語に根付いていることは少なくない。それらを知らないために深刻な誤解を抱え込むことも周知の通りである。

ドイツ史の入門書でも買おうと思う。ドイツ史という背景の前にブラームスを置いてみたい。

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