チャンポン
一般には複数の種類のお酒を飲むこと。「ビールと日本酒」「ウイスキーと焼酎」「ワインと老酒」など組み合わせは多彩だ。これをやると悪酔いするとも二日酔いするとも言われているが、「種類が複数」であることよりも結局量が進むということが原因と思われる。悪酔いをチャンポンのせいにする人に限って得てして量が行き過ぎているものだ。
ブラームス作品の楽譜上にはイタリア語、ドイツ語が現われる。主体はイタリア語だ。ドイツ語の出現は限定的な状況下に限られる。一つの語句の中にイタリア語とドイツ語を混在させている例、つまり「チャンポン状態」がたった一度だけ出現する。「領主フォン・ファルケンシュタインの歌」op43-4冒頭の「Allegro zehr kraftig(aはウムラウト)」だ。「速く非常に力強く」というほどの意味だ。マッコークルにもちゃんと載っている。我が家のドーヴァー版の楽譜では、「zehr kraftig」の部分のフォントがわずかに小さくなっている。チャンポン状態であることを憚った結果かもしれない。
イタリア語ばかりの語句に、ドイツ語ばかりの語句が併記されているケースは他にもあるが、単一の語句内がイタリア語とドイツ語に割れているのはここだけだ。
理由は全くわからない。お手上げだ。
まさかワインとビールで二日酔いだったからというオチではないと思うが。
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