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2009年2月 8日 (日)

発想の転換

地球の表面の7割は水である。海と言い換えてもよい。人間のような陸生の生き物にとっては、海は未知の世界だ。一般に海はあくまでも隣の大陸や島への通路であり、生活の現場ではない。地球上最大のユーラシア大陸さえ海に浮かんでいると見えなくも無い。

地球は客観的に見れば海の惑星なのだと思う。

私はブラームスの作品の扉を第二交響曲が開け、その後管弦楽、室内楽、ピアノという具合にひたすら器楽作品に親しむことによってブラームスへの傾斜を深めてきた。たしかにその分野に優秀な作品を残していることは否定出来ないブラームスだが、「作品の数」に話を限定すると声楽曲の方が圧倒的に多い。本日の記事冒頭のたとえで言うなら、ブラームスの器楽曲を探訪するのは、声楽曲の海に点在する島を巡るようなものだ。たしかに作品76から作品81までは、連続して6作品器楽曲が続くし、作品98の第四交響曲の後は4曲連続して器楽曲だ。しかしこれらの「器楽列島状態」はむしろ例外である。第3交響曲の後は、第4交響曲の出現まで器楽曲は現れない。特に独唱歌曲は、ブラームスの創作人生全般に満遍なくばら撒かれて下地を形成している。

「ブラームスの辞書」の執筆の頃、意識的に声楽曲を聴くようになって、それが実感できた。残念ながら器楽曲に比べて声楽曲は相対的に無視されている。器楽曲だけに親しんでいた頃には判らなかった諸般の事情がうっすらと判りかけてきた。声楽曲の魅力に取り憑かれるようになって、器楽曲の隠れた一面に気付かされたことも少なくない。あのまま声楽曲の魅力に気付かずに一生を終えていたら取り返しのつかない損失だった。

もちろん「ブラームスの本質は歌曲である」とまでは断言しないが、やはり「海あっての陸地」「陸地あっての海」だと思う。

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