ヘビースモーカー
友人知人の証言を総合すると、ブラームスは相当なヘビースモーカーだったらしい。彼の愛用は葉巻だ。刺激の強い品種をかなりな頻度で楽しんでいたそうだ。
クララ・シューマンとくわえたばこで連弾したという仰天するようなエピソードもある。高音部を担当するときだけクララが承諾したらしい。クララが認めたのなら私ごときがあれこれ申し上げる訳には行くまい。たばこの煙は楽器にとっても大敵だと聞いている。ピアノが心配だ。またブラームスに貸した楽譜が戻ってきたらタバコの匂いが染みついていたと証言する女性ピアニストもいた。その証言には不快感は示されておらず、かえってブラームスに貸したという実感が湧くといったニュアンスになっている。
男性同士の気を許した集まりでの喫煙振りはかなりなものであったブラームスだが、女性が同席すると、許可を貰うまではけっしてタバコに火をつけなかったという証言もある。タバコより女性が大切なのだ。
1896年死に至る病に倒れたブラームスに、各方面から見舞いが届く。マイニンゲン侯爵から届いたのはトルコ製の上等の葉巻だったという。これは不謹慎ではなく、最上級の見舞いの意思表示である。
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