愛の証
主人公が苦難を乗り越えてお姫様を救出する物語は数多い。大抵は救出後そのお姫様と結ばれるというオチになる。お姫様救出までの苦難の大きさは、主人公のお姫様に対する愛情の深さにすり替えられるのだ。お姫様は「こんな苦難にも諦めずに助けに来てくれてたのだから、私のことを深く愛してくれているのね」と思うのだ。シンプルな話である。
「魔笛」「スターウォーズ」「スーパーマリオ」もこの系統だ。
ブラームスにもある。作品33を背負ったブラームス唯一の連作歌曲集。「ティークのマゲローネのロマンス」だ。主人公ペーターは苦難の果てにマゲローネと結ばれるのだ。
我々一般庶民は、愛情の深さを一瞬で信じ込ませることが出来るほどの苦難に出会うことは無い。だから皆苦労するのだ。「愛の証」なんぞおいそれと見せることは出来ないのだ。今時ポンと見せられる方がよっぽど怪しいとも言える。ところが得てして男の方は数段単純で、チョコ1枚で「まんまと」というケースもあるらしい。
その点私は幸せだ。「ブラームスの辞書」は著書もブログもブラームスへの愛の証だと言える。私がどれだけブラームスが好きか、ある程度証明してくれるのだ。そういえば苦難もあった。2004年の夏は暑い中3ヶ月半もブラダス入力にかかりきりだった。
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