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2009年3月17日 (火)

整合性

物事の辻褄が合うこと。

会社生活が長く続くと、社内遊泳術もそこはかとなく見えてくる。遊泳術などという言葉を持ち出す時点で既に大出世には縁がない。小さなストレス除け程度の位置づけばかりだ。

その内の一つが「正確性より整合性」だ。

思うだに含蓄がある。社内外にオフィシャルに提示するデータについてはこの通りだと思う。正確なデータよりも周囲特に上司を含む上層部への納得性があるデータの方が重宝だ。もちろん嘘やねつ造は論外だが、数字がひとたび公開されて一人歩きを始めると、後から出されるデータやアクションは、先行するデータとの整合性こそが重視される。整合性さえあれば説明は「資料をよくご覧下さい」だけで済むが、整合性が怪しいと説明のために莫大な手間が発生する。

最初に提示する時ゆめゆめ確認を怠るなという教訓を多く含む。整合性の破綻が判明した時点で即「ごめんなさい」がベストだが、そうも行かない場合も多いのだ。

ブラームスの伝記を読んでいてこのことを思い出した。

少し詳しい伝記にはブラームスの心得として「作品は美しくなくてもよいが完璧でなければならない」とある。ここでは自嘲をこめて「完璧さ」が「美しさ」よりも優先するという考えの表明だ。私なりに深読みすれば「モーツアルトほど美しく書けないなら、バッハくらい完璧であるべきだ」くらいな意味だと思う。念のために付け加えるとブラームス本人はバッハ作品も「美しい側」に入れていた。

本日の文脈において「美しさ」が「正確性」にあたるかどうかはともかく、「整合性」は「完璧さ」にマッチすると感じる。和音進行の整合性、用語使用の整合性などなどブラームスの作品に充満するロジカルな香りは「整合性」の反映だと思う。

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