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2009年3月14日 (土)

旧交

古い友達。大抵「旧交をあたためる」と言い回す。

昨夜がまさにそうだった。次女を連れて出かけたトロンボーンのコンサートで久しぶりに会った後輩と一献傾けた。

彼は亡き妻と大学同期だ。卒業後の夏の音楽祭でもずっと中心にいた。もちろん上手い。モーツアルトのレクイエム、ジュスマイヤー版を演奏した時だ。ソプラノを歌ったのは私の第九初体験の時のソリストでもある国内屈指の歌手。「Tuba mirum」の初合わせの時、名高い2番トロンボーンのソロが始まってすぐ、このソリストがくるりと後ろを振り返った。気の毒にそれで調子を狂わせたトロンボーンが立ち止まってしまった。固唾を呑んでいると、彼女は「ごめんなさい」「でもあんまりお上手なものだから」といって詫びた。

このときのトロンボーンが彼だった。思えばこのときのモツレクの仲間がほとんど出演したのが、私の結婚式の2次会だったのだ。

次女のおかげでトロンボーンの話にも少しはついて行けるようになった。心温まる2時間半。

もちろん彼は「ブラームスの辞書」の所有者である。

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