あてはずれ
5月27日の記事「青は長調」で、テキストに現れる色名と作品の調性の関係について述べた。「青」「金」について「長調優勢」が仄かに認められるという希望的観測をこめた無理目の仮説だ。我ながら相当無理目だ。色名索引を作成した勢いで行きがかり上話題にしたが、このノリは嫌いでないから始末が悪い。
当然の流れとしてせっかく作成した「動植物索引」で同じ事を試した。特定の動植物名が特定の調性を伴っていないかである。
結果から申せば、色名以上にバラバラだった。「ナイチンゲール」がもしかすると長調かもしれいない程度だ。
古来調性については色彩との関連を云々する論者もいた。特定の調と色の関係が取りざたされることもある。何より「音色」という言葉の存在は大きい。ラヴェルなどのオーケストレーションを色彩感溢れると評する向きもある。音楽と色を関連付けるのは、あながち無理な話ではないのだ。手法や切り口の整理次第で面白くなると思う。
しかし動植物は難易度が高い。調だけでなく、拍子やリズムとの相関も調べたい。テキストの中でのそれら動植物の位置づけにもよる。動植物が描写の対象なのか、背景を飾るツール過ぎないのかで音楽への影響も変わるだろう。作品冒頭の調だけではダメで、その動植物名が歌われる瞬間が大切なことは、色彩以上だ。
この程度のラフな探査で、天晴れな相関関係が見つかってしまうほど底の浅い話ではあるまい。それでもタダでは起きない私は、記事を一本こうしてデッチ上げたというわけだ。
<魔女見習い様
おお。これは心強い。
毎度毎度おバカネタにお付き合いいただきありがとうございます。
投稿: アルトのパパ | 2009年5月28日 (木) 21時16分
ブラームス作詞だったら、
もう少し違ったものが見えてきたかもしれませんね。
このノリ、私も嫌いではありません。
投稿: 魔女見習い | 2009年5月28日 (木) 20時35分