ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 自分に贈る | トップページ | 1500本目の記事 »

2009年5月20日 (水)

遥かなる恋人に

ベートーヴェンの歌曲の話題。

歌曲集「遥かなる恋人へ」op98が名高い。全6曲からなるこの歌曲集は、ロベルト・シューマンも愛していた。特にその第6曲「受けたまえこの歌を」を愛好し、クララのために何回か引用している。とくに弦楽四重奏曲第2番第4楽章が名高い。

シューマン邸を訪問して間もなくブラームスはピアノ三重奏曲第1番ロ長調を完成させる。現在では「初版」と付言することも忘れてはなるまい。なぜなら1890年になって本人の手によって改訂が施されているからだ。この改訂の際に第4楽章チェロによる芳醇な第2主題が、ごっそりと削除の憂き目にあった。初版第4楽章104小節目以降のフレーズだ。

実はこの旋律がベートーヴェンの「遥かなる恋人に」の第6曲「受けたまえこの歌を」からの引用だと指摘されている。シューマン夫妻と親しくなったブラームスが、その直後の室内楽に、シューマン夫妻ゆかりの旋律を取り入れたと解されている。

その由緒ある旋律を1890年の改訂に際して、何故根こそぎ抜き取ったかという疑問が生じる。ブラームスの作品は、他作曲家との類似を古来あまた指摘されてきた。けれどもブラームスは、それに対し沈黙を貫いている。作品に改訂を施すこともしていない。

この作品だけ何故という疑問を払拭できないでいる。

今日はクララ・シューマンの命日だ。

« 自分に贈る | トップページ | 1500本目の記事 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 遥かなる恋人に:

« 自分に贈る | トップページ | 1500本目の記事 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ