五言絶句
漢詩の一形態。5文字4行で構成される。もしかすると中国最短の詩形だと思われる。高等学校で漢詩を習って以来、少し興味を持った時期があった。最初に覚えたのが杜甫。
「絶句」
江は碧にして、鳥いよいよ白く
山青くして、花燃えんと欲す
今春みすみす又過ぐ
いつの日か之帰年ならん
春の情景。「花の色は赤だ」と先生から教わったことがやけに心に残っている。5月29日の記事「四色問題」を書いていて思い出した。杜甫のこの絶句も4色だ。「碧の川(江)」「白い鳥」「青い山」「赤い花」である。前半の叙景と後半の叙情が鮮やかである。短い詩形に4色を配した作品は、珍しいと思う。
杜甫の四色問題。
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