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2009年5月13日 (水)

ネコ不在

5月10日の記事「愛鳥週間」と12日の記事「動物索引」で、ブラームスの歌曲に登場する動物たちをリストアップした。

例によってしょうもない疑問がある。

ネコがいないのだ。ネコといえばペット大国現代日本において犬と人気を二分する存在だ。その片方の犬はまずまず登場するのに対し、ネコは姿を見せない。

「MaienKatzchen」op107-4は「ねこやなぎ」でネコそのものではないし、「膝の上のお馬乗り」WoO31-8に登場する「Katzenschwanz」は直訳すれば「ネコの尾」だが、どうも植物の名前らしい。「サロメ」op69-8に登場する「Luchs」は「大山猫」と訳されているが、いわゆる「家ネコ」ではなさそうだ。

なぜだろう。

鳥を除いた動物で最もよく現われるのは「犬」「ウマ」だ。使われ方を見ていると「ウマ」は騎乗の対象だし、「犬」は羊飼いのお供か番犬だ。つまりどちらも実用動物だ。この点でどうもネコは分が悪いのかもしれない。

困った。よく見ると牛もいない。

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コメント

<narkejp様

恐れ入ります。

ビーフはブラームスの食事のメニューには出てまいりますので、いなかったハズはありません。

60歳のブラームスがクララと対面した際の様子を、クララの孫が「喉を鳴らすネコのよう」と表現しています。

北ドイツにも分布していたと思われます。
身の回りにいるにも関わらず、詩の対象になっていないのが不思議です。元々ドイツの詩人が取り上げなかったのか、ブラームスが単にネコや牛の詩を避けたのか、今後の課題です。

たいへん興味深いご指摘です(^_^)/
当時の北ドイツには、牛やネコは分布していなかったのでしょうか。それとも、ブラームスの個人的な好き嫌いの反映なのでしょうか。意のままにならない我が家の横着アホ猫を見ると、ブラームスの性格とは相容れないのかと思ったり、大事な譜面に粗相をされた経験などがあって猫ぎらいになったのかと思ったり、想像するだに楽しいものがあります(^o^)/

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