花鳥風月
古来自然を愛してきた日本人の、愛好の対象を一言で言い表した言葉だ。愛鳥週間に因んでブラームスの歌曲に登場する鳥のリストを作ったが最後、必然として花のリストへエスカレートしたのも、私が日本人だからかもしれない。
その結果ブラームスの歌曲への登場頻度で、バラとナイチンゲールが花鳥それぞれの首位に君臨することが判った。
早起きして森を散歩するブラームスだから、自然を愛することにかけては日本人の誰にも負けないと思われる。それでは、そのブラームスはナイチンゲールとバラを一番好んでいたかとなると、ただちにはうなずき難い。
ブラームスが作品の題材を求めて探し回ったところのドイツの詩における傾向が、パラレルに反映しただけかもしれないのだ。
つきつめようとするなら、ブラームスの目に触れたドイツの詩全てについて同様の調査をした結果と比べる必要がある。全体の調査結果と比較して、ブラームスのチョイスが有意にズレていた場合に初めて、ブラームスの嗜好を云々出来る。
どこかの物好きが、シューベルトやシューマンについて調べてくれるとありがたいのだが。
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