タイトルと歌い出し
ブログ「ブラームスの辞書」名物の分類ネタだ。
ブラームスの歌曲を以下の基準で分類してみる。
- 作品の最初のページにタイトルが印刷されてはいるが、作品の歌い出しと不一致。たとえばop43-1「永遠の愛について」は楽譜に掲載されたタイトルで歌い出しとは一致しない。
- 作品の最初のページにタイトルが印刷されていて、それが作品の歌い出しと一致する。
- 作品の最初にタイトルが印刷されていない。作品の歌い出しが通称となっている。いかにおわすかわが女王」op32-9は、歌い出しが通称化したものだ。
楽譜の最初のページにタイトルが掲載されているものと、そうでないものだ。上記1と2のパターンつまりタイトルが掲載されている作品は、そのタイトルが通称になる。当たり前の話だ。ところが上記3のパターン・タイトルが掲載されていない作品は、テキストの歌い出しが通称となる。スターバトマーテルやレクイエムの他、バッハのカンタータだってこのパターンだから起源は相当古い。
ブラームス歌曲の場合、上記1のパターンが最も多い。だから上記2のパターンを以下に列挙する。
- op49-1「日曜日の朝に」
- op70-1「海辺の庭園にて」
- op94の5曲全て
- op95-2「我が思いは君のもとへ」
- op95-7「君に捧げたものは美しかった」
- op96の4曲全て
- op105の5曲のうち1番と2番
- op106-3「霜が置いて」
- op107-4「ねこやなぎ」
- op121「4つの厳粛な歌」4曲全て
そして楽譜の冒頭にタイトルの印刷が無く歌い出しが通称と化しているパターンつまり上記3は以下の通りだ。
- op32の9曲全て。
- op57の8曲全て。
- op59の8曲のうち1番と6,7,8の計4曲
上記作品の出版社は全部ジムロックだ。その他テキストの作者、作品の調性、拍子などとも特段の相関は見当たらない。まさにお手上げだ。この分類に何か基準があるのだろうか。
さらに私好みのささやかな偶然がある。
2番3番のパターンは、どちらも21曲ずつになっている。
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