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2009年6月11日 (木)

雨の歌

作品59-3を背負った歌曲。テキストはクラウス・グロートによるもの。ヴァイオリンソナタ第1番ト長調op78の第3楽章には、この歌曲の旋律がそっくり転用されていることで名高い。だからヴァイオリンソナタ第1番は「雨の歌」と通称されている。

2008年2月16日の記事「天国に持って行きたい」の中で、この作品がクララとフェリクスの母子と深い関係があると書いた。病に伏せったフェリクスを見舞う手紙にヴァイオリンソナタ第1番の第2楽章を引用し、それが第3楽章でも回想される。このヴァイオリンソナタとクララの関係を調べていて興味深い事実を発見した。

元になった歌曲「雨の歌」にテキストを供給したグロートをブラームスに紹介したのはクララだったらしい。1856年のことだ。ブラームス23歳である。当時すでに30代半ばで社会的な名士だったクララはブラームスより顔が広かったと思われる。ブラームスは後日クララにそのお礼をする。グロートの詩をテキストにした歌曲4つを作曲して1873年のクララの誕生日に贈ったのだ。

その4曲とは下記の通りだ。

  1. 「雨の歌」op59-3
  2. 「名残」op59-4
  3. 「僕の傷ついた心は求める」op59-7
  4. 「君の青い瞳」op59-8

ヴァイオリンソナタ第1番を聴いたクララはその終曲の冒頭に、6年前の誕生日に贈られた歌曲の旋律が置かれたことをたちどころに悟ったと思われる。そして中間部には、フェリクスへの見舞いの旋律が回想されるのを聴いて「天国に持って行きたい」と漏らしたのだ。

芸が細かい。

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コメント

Wy1さま

いらっしゃいませ。

貴重な情報ありがとうございます。

Klaus GrothはSchleswig-Holsteinの低地ドイツ語文学作家(詩人)です。生まれた場所はBrahmsの父親の実家のすぐそばです。
雨の歌の原詩は標準ドイツ語で書かれておりますね。 

<Juri様

拙者もソナタからでござる。(←きっぱり)

でもブラームスとクララにとっては「そういえばあの時のというノリだったのだと思います。
フェリクスの見舞いに2楽章を引用し、3楽章には6年前の誕生日の旋律です。ブラームスの得意げなウインクまで目に浮かびまする。

この旋律が誕生日プレゼントだったことなんぞ、当時は2人しか知らないハズですから。

<魔女見習い様

おっしゃる通りですね。

誕生日やクリスマスなど生活の節目ごとに、次々と贈られる作品が、軒並み音楽史を飾るような出来栄えの曲ばかりです。そうした作品を現代に生きる我々が聴くことが出来るというのが素敵です。

え~、この曲ですが、先に歌曲から聴きに入った人っているんでしょうか?たいていはVlnのソナタからお聴きになってるんじゃないでしょうか。かく言う私もソナタで感動してそれからもと曲が聞きたくってリートレコード探したくちです。

ほんとに芸が細かい。
贈られた側も、しっかり受けているのが素敵。

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