オペラの話題
日本が世界に誇るブラームス文献「ブラームス回想録集」全3巻(音楽之友社刊行)には、一般の伝記には現れないブラームスの生の姿が活写されている。友人たちとかわされた手紙や会話の記録は貴重である。その全3巻の中でオペラに関した話題がしばしば現れる。周知の通りブラームス自身はオペラを遺していないから、意外とも思えるが、オペラに多大な関心を寄せていた。その関心の深さがどれほどかということを客観的に推し量るために、全3巻の中で言及されたオペラとオペレッタのタイトルを全部抜き出してみた。単なる世間話から、賞賛、批判などまぜこぜだが、関心の深さに対する一定の目安になると思う。タイトル50音順で列挙する。タイトルの後ろに作曲者と全3巻の中での言及回数を記す。
- 悪魔の鐘 フックス 1回
- アルチェステ グルック 1回
- ウィンザーの陽気な女房たち ニコライ 1回
- ウェルテル マスネー 1回
- ウタール メユール 1回
- エヴァ マスネー 1回
- 王様の花嫁 フックス 1回
- 大晦日の冒険 ホイベルガー 3回
- オペラ座舞踏会 ホイベルガー 1回
- 片隅の幸福 ズーダーマン 1回
- かまどのコオロギ ゴルトマルク 5回
- 神々の黄昏 ワーグナー 5回
- カルメン ビゼー 1回
- 騎士パスマン ヨハン・シュトラウス
- ギスモンダ ダルベール 1回
- グランゴワール ブリュル 1回
- くるまば草 ヨハン・シュトラウス 2回
- ゲルダ ヘンシェル 1回
- 皇帝と船大工 ロルツィング 1回
- こうもり ヨハン・シュトラウス 1回
- 冷めた心 ブリュル 1回
- 三人のピントー ウエーバー 1回
- ジークフリート ワーグナー 6回
- 鹿の王様 ヘンツェ 2回
- 失楽園 ルービンシュタイン 1回
- シバの女王 ゴルトマルク 5回
- シモン・ボッカネラ ヴェルディ 1回
- じゃじゃ馬ならし ゲッツ 2回
- ジャミレ ビゼー 2回
- 清教徒 ベッリーニ 1回
- セビリアの理髪師 ロッシーニ 1回
- タンホイザー ワーグナー 5回
- トリスタンとイゾルデ ワーグナー 1回
- ドン・ジョバンニ モーツアルト 4回
- ドンファン ハイゼ 1回
- ニーベルングの指環 ワーグナー 6回
- ニュールンベルクのマイスタージンガー 6回
- 白衣の貴婦人 ボアエルデュー 2回
- バグダッドの理髪師 コルネリウス 1回
- バベルの塔 ルービンシュタイン 1回
- パリアッテ 不明 1回
- パルシファル ワーグナー 1回
- パンデヴェードラの薔薇 フォルスター 1回
- 秘密 スメタナ 1回
- 秘密の結婚 チマローザ 1回
- フィガロの結婚 モーツアルト 3回
- フィデリオ ベートーヴェン 4回
- フランチェスカダリミニ ゲッツ 2回
- ヘンゼルとグレーテル フンパーディンク 2回
- 魔弾の射手 ウェーバー 1回
- 魔笛 モーツアルト 2回
- 水運び ケルビーニ 1回
- 密猟者 ロルツィング 1回
- ミニヨン トマ 1回
- ミリヤム ホイベルガー 2回
- ムッツェディン バッハリッヒ 1回
- メルリン ゴルトマルク 3回
- モーゼ ルービンシュタイン 1回
- ヤブカ ヨハン・シュトラウス 2回
- 友人フリッツ マスカーニ 2回
- 愉快な戦争 ヨハン・シュトラウス 1回
- ラインの黄金 ワーグナー 9回
- ルービン ダルベール 1回
- ロビンフッド ディートリヒ 1回
- ワルキューレ ワーグナー 7回
ご覧の通り、全65作品が合わせて134回言及されている。もっとも話題に上った作曲家は、リヒャルト・ワ-グナーということになる。
もしかするとマヌケなカウントミスがあるかもしれないがご愛嬌で。
コメント