ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 上喜撰 | トップページ | もったいない »

2009年7月 9日 (木)

オタクの私的定義

半年に及んだ歌曲特集を展開しながらつくづく考えたことがある。以下の命題をよく見て欲しい。

  1. ブラームス歌曲のテキストに登場する植物で、もっとも多いのはバラである。
  2. こおろぎは「野のさびしさ」と「夏の宵」にしか現れない。

自分が意地悪な読者になったつもりで考える。1と2どちらが揚げ足を取りやすいだろう。それは多分2だ。万が一「野のさびしさ」と「夏の宵」以外の作品に「こおろぎ」を見つけることが出来れば、命題2は偽であると立証できる。ブラームス歌曲の楽譜を全て持っていなくても出来てしまう。自分が愛する歌曲に「こおろぎ」があればそれで一丁上がりである。こういうのを「反証」というそうだ。他を見るまでもなくOKだ。命題2が偽であることの証明は簡単だ。

ところが上記の命題1が偽であると立証するのは、手間がかかる。手許にブラームス全歌曲の楽譜があることが前提だ。さらにそれを全て当たり終わっていることも必須だ。そして登場する植物名を調べ終わっていることが最低条件になる。その上で「バラ」より多く登場している植物名を指摘せねばならない。普通の見識を持ったまっとうな大人は、ひるむと思われる。ブラームス歌曲の200曲という厚みがそれを助長する。

歌曲というのがまたさらに事態を難しくする。ブラームスの4つの交響曲全てのスコアを持っている人に比べて、歌曲200曲の楽譜を全て持っている人は少ないと思う。歌曲は交響曲よりも明らかに揚げ足を取りにくい分野だろう。オルガンや民謡ともなれば歌曲以上だ。お見通しの通り、ブログ「ブラームスの辞書」はその方面の記事を意図的に手厚くしている。

上記は極端な例を上げたが、「偽であることの立証」つまり「揚げ足取りの難易度」がオタクの度合いだと感じている。「バカじゃねーか」と思われながら、あまりの手間に揚げ足取りをためらわせるようなネタこそが、ストライクゾーンだったりする。「ブラームスの辞書」の狙いはブログも本もそのあたりにある。

「あまりのバカバカしさに呆れられている」と考えないスーパープラス思考である。

謝恩クイズ実施中

« 上喜撰 | トップページ | もったいない »

コメント

<魔女見習い様

やっぱり私って、客観的に見てオタクなのでしょうか。

命題2を出せるのも、オタクだけですよー。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: オタクの私的定義:

« 上喜撰 | トップページ | もったいない »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ