ロルツィング
グスタフ・アルベルト・ロルツィング(1801-1851)はドイツのオペラ作曲家だ。もちろん有能な指揮者でもあったらしい。
1857年クララの推薦もあってブラームスが初めて就職したのがデトモルトの宮廷だった。小さな宮廷だがちゃんと宮廷劇場を持っていた。1820年代には本日の主役ロルツィングが音楽監督を務めていたこともある。
ブラームスと友人ホイベルガーの会話にロルツィングが現れる。ブラームスがワーグナーの革新性を称える流れの中「もしワーグナーが1歩踏み出してなかったら、我々はロルツィングみたいなオペラばかりを聴かねばならなかった」としている。
つまりワーグナーを持ち上げるためのツールになっている。
彼の代表作「ロシア皇帝と船大工」は、面白い筋立てだ。皇帝が身分を隠して諸国を漫遊するのだ。日本でもこの手の貴人漫遊譚は歓迎されることが多い。ロルツィングの名誉のために申せばこの作品は、ドイツコミックオペラの傑作とされている。
« フリードリヒ・ヴィーク | トップページ | 聖金曜日 »
コメント