芸術監督の収入
第一交響曲に支払われた原稿料15000マルク(750万円)の重みを調べたくて、いろいろ資料を当たっている。リプリオ出版から出ているジュニア向けの伝記「人はみな草のごとく」に興味深い記述があった。
149ページにウィーン楽友協会芸術監督就任が言及され、その年収が3000フロリンだと書いてある。フロリンはグルデンと同じでこれがおよそ6000マルクに相当する。破格の待遇であったことも同時に仄めかされている。1872年の秋から3シーズンを務めた訳だから、ブラームスはこの仕事で合計18000マルクを得たと思われる。
ということはつまり、ブラームスの交響曲1曲には、楽友協会芸術監督3年分の報酬に近い額が支払われたという計算になる。
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