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2009年10月 6日 (火)

新世界交響曲

ドヴォルザークのホ短調交響曲の通称だ。ベートーヴェンの第5番、シューベルトの第8番と並んで3大交響曲と呼ぶ人もいる。

大学4年団長になって初めて臨んだ定期演奏会のメインプログラムだった。

ドヴォルザークの伝記である限り1892年に渡米したことに触れずにすませることは出来ない。「新世界」とは新大陸つまりアメリカのことだ。弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」と同じくアメリカ滞在中の作品である。

ドヴォルザークはト長調交響曲の出版に際して出版社ジムロックと不和に陥った。だからこれが英国の出版社から刊行され一部で「イギリス」と呼ばれているのだが、この新世界交響曲の出版は、何故かそのジムロックに委ねられた。そしてジムロックは出版に際しての校訂をブラームスに依頼した。1893年ブラームス60歳である。ブラームスの楽譜校訂の腕前は折り紙付きだ。ましてやこのころ既にブラームスは楽壇の大物だ。ブラームスから作品の感想を送られたドヴォルザークはいたく感激したそうだ。

ドヴォルザークへの入れ込みぶりは並ではないということだ。

音楽之友社刊行の「ブラームス回想録集」第2巻153ページ。1896年2月16日のホイベルガーの証言はこれを裏付ける。ブラームスは新世界交響曲を暗譜していたことが明らかになる。心をこめて校訂しているうちに暗譜してしまったのだと思う。暗譜するほどの気合いだ。

ブラームスは新世界交響曲の行く末を案ずるハンスリックに対して穏やかに反論する。「必ず共感する友を得られる健全な曲」と評している。

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コメント

<スポンジ・ボブⅡ様

はい。穏やかながらキッパリです。そして説得力だけはヘビー級でございます。

「必ず共感する友を得られる健全な曲」
なんとも素敵な表現•評ですねえ
この本は読んでこの言葉も覚えてましたが、細かい場所は忘れたので出典明記はありがたいです
カルベックに言ったと思い込んでましたが、ハンスリックにでしたか

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