ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 財産管理人 | トップページ | 報酬の送金先 »

2009年11月 4日 (水)

大損

昨日の記事「財産管理人」でジムロックとブラームスの関係を推測した。その中でジムロックがブラームスの資産を運用に回していたのではないかと述べた。

実はそれにはちゃんとした証拠がある。

1895年ジムロックはブラームスに詫びる。ブラームスの資金を投じて購入した株が、企業の破綻で紙クズにでもなったのだろう。ジムロックの判断で投じた20000マルクが損失となった。ジムロックはブラームスに損失の返済を申し出たのだ。

ブラームスは、これを「走れメロス」的言い回しで毅然として拒絶する。もちろんこの投資話自体は、事前にブラームスに伝えられてたらしいが、そんなことは話していた間だけ念頭にあったと回りくどい慰め方をするブラームスだ。

ジムロックの過失による20000マルク約1000万円の損失について、少なくとも書簡上では全く非難していない。交響曲1曲の原稿に対しての支払いが15000マルク(750万円)だったこと思い出さねばならない。あるいはジムロックの競合相手が第3交響曲に20000マルクを提示した際、ジムロックはブラームスに15000マルク以上の支払いは経営に影響する旨言明していることから、20000マルクの重みが類推出来よう。

このエピソードで浮かび上がるのは2人の揺ぎ無い信頼関係だ。どうも商売上の旨味ばかりではない絆を感じてしまう。

ジムロックという人物を、ドヴォルザークの伝記で読むか、ブラームスの伝記で読むかによって印象が180度違って来ることが身に沁みる。

« 財産管理人 | トップページ | 報酬の送金先 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大損:

« 財産管理人 | トップページ | 報酬の送金先 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ