結婚記念日
1873年11月17日だから今から136年前の今日、ドヴォルザークは、アンナ・チェルマコーヴァと結婚した。ピアノの弟子でもあったし、アルトの歌手でもあった。
さてブログ「ブラームスの辞書」好みの奇遇がある。
この日からちょうど25年後の1898年11月17日、ドヴォルザーク夫妻の三女オティーリエが結婚したのだ。彼女の兄や姉は幼い頃に亡くなったから、実質上の長女だ。相手はドヴォルザークの作曲の弟子ヨゼフ・スークだ。2人の結婚は、ドヴォルザーク夫妻の結婚からきっかり25年後つまり娘の結婚の日が銀婚式にあたるのだ。
新郎ヨゼフ・スークは、プラハ音楽院におけるドヴォルザークの教え子だ。出来の良い弟子だったからかわいがられていたというエピソードが2つ。プラハ駅にいる機関車の車番を見に行かされ、見当はずれの番号を報告したところ、車番を全部暗記しているドヴォルザークから叱責されたこともあったらしい。娘のオティーリエへの求婚を巡っては、パワハラまがいの過酷な宿題を出されたらしい。「明日までに娘への気持ちを込めた曲を作って持ってこい」である。「愛の詩」という作品を翌日にキッチリと提出したと伝えられている。
スーク、オティーリエ夫妻の孫にあたるのが、ヴァイオリニスト、ヨゼフ・スークである。私がクラシック音楽に目覚めた頃のアイドルだった。ヴァイオリンだけではなくヴィオラも達者で、室内楽奏者としても名高い彼は、ドヴォルザークのひ孫ということになる。
そして今日は父の命日でもある。
亡き父はブラームスの命日が誕生日で、ドヴォルザークの結婚記念日が命日になっている。つくづく凝り性な父である。
<魔女見習い様
ありがとうございます。
私の奇遇好きは父のDNAの影響ですが子供たちには受け継がれていない恐れがあります。良いのか悪いのか。
投稿: アルトのパパ | 2009年11月17日 (火) 18時46分
アルトのパパさんのお父様の凝り性は、素敵な贈り物のようです。
お父様のご冥福をお祈りいたします。
投稿: 魔女見習い | 2009年11月17日 (火) 16時17分