初演争い
1877年12月15日ニューヨークでブラームスの交響曲第1番の米国初演があった。
指揮者はレオポルド・ダムロッシュという人物。もともとはワイマール宮廷オーケストラのヴァイオリン奏者だったらしい。ニューヨーク交響楽協会の設立者だ。設立以降ニューヨークフィルハーモニー協会と拮抗する勢力となる。ブラームスの交響曲第1番の初演は恰好の材料だったが、このときはダムロッシュがまんまと出し抜いた。
一杯喰わされた側、ニューヨークフィルの指揮者はセオドア・トーマスという人だ。ブラームスのピアノ三重奏曲第1番の初演で、ヴァイオリンを担当した人だ。このとき煮え湯を飲まされたニューヨークフィルは、ドヴォルザークの交響曲第9番の初演で溜飲を下げる。
1893年12月16日大センセーションを巻き起こした新世界交響曲初演はニューヨークフィルの手によって実現した。聴く側に回ったダムロッシュではあったが、作品を称賛するコメントを発している。
翌1894年ニューヨークフィルはドヴォルザークを名誉会員に推挙した。
この両者今では合併してしまったらしい。
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