ブラダスの威力
昨日の記事「行きがかり上」で述べた通り、現在進行中のドヴォルザーク特集のせいで、通常なら絶対に記事にしないようなネタまでもが、公開されている。実はそれこそが記事のヒントになっている。
ブログ「ブラームスの辞書」がブラームスのために記事にしてきたことを、ドヴォルザークにもしてあげたいと考えるのだ。親心に通じるものがある。兄にしてあげたことを弟にもしてあげるということだ。
そう考えることで、この先9月のゴールまでの記事をいくつか思いついた。その一方で、絶対にドヴォルザークにはしてあげられないことがあることも判った。
ドヴォルザークとブラームスの違いで最大の要素は、楽譜とCDの所有だ。ほぼ全ての楽譜CDを持っているブラームスに対してドヴォルザークは持っていない作品の方が多い。そしてつまるところそれはブラダスの有無に繋がってしまう。
楽譜上の出来事や景色に立脚した記事が、ドヴォルザークではブラームスほどの厚みに達しないということだ。
子供たちの記録と似ている。最初の子供についての記録が何かと一番手厚いということは、しばしばありがちである。ブラームスにしか存在しないブラダスは、長男にだけ残っている祖父の句集みたいなものだ。
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