アンリ・マルトー
フランス生まれのヴァイオリニスト。ドヴォルザークの新世界交響曲が初演されたその演奏会でブラームスのヴァイオリン協奏曲が演奏された際、独奏ヴァイオリンを受け持った。
最近彼の評伝が刊行された。有名作曲家との交流のエピソードがてんこ盛りになっている。ブラームスがその演奏を称賛した話や、米国でのブラームス普及に功績があった話など非常に興味深い。ブラームスのヴァイオリン協奏曲のカデンツァが1905年に作られたと明記されていた。新世界交響曲の初演には間に合っていなかった。
さらにブラームスについて言及した章の次にドヴォルザークとの交流も描かれる。ドヴォルザークの協奏曲を一緒に演奏した話に加え、ドヴォルザークがブラームスへの感謝の気持ちを打ち明けている描写がある。いやはや今まさに特集中のブログ「ブラームスの辞書」にとってストライクゾーンの中央である。
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