ゴールドメダリスト
カナダ・ヴァンクーヴァーで開催されていた第21回冬季オリンピックが閉幕した。何とかこれをドヴォルザークにこじつけようと試みたが、不調に終わった。フィギュアスケートのBGMに誰かがドヴォルザークを採用するなどということがありはせぬかと思ったが聴き逃がした。
本日はいささか無理目ながらその穴埋めをする。種目にもよるが1948年までオリンピックには芸術競技があった。「音楽全般」という競技の優勝者を調べていて唖然とした。1932年ロサンゼルス大会のゴールドメダリストはヨゼフ・スークだったのだ。国籍はチェコスロヴァキアとなっている。さらに驚いたことに、この大会での同国の金メダルは1個だけだ。スークは母国に唯一の金メダルをもたらしたということに他ならない。彼はドヴォルザークの娘婿である。
金メダル1個の有り難みについて、説明が要るとは思えない。ましてや銀メダルと銅メダルは該当者無しだから、スークはコンクールだったら圧勝なのだと思う。それにしても「音楽全般」とはいったい何をするのだろう。「演奏」ではなかったのだろうか。「作曲」という種目は別に存在するから、謎は深まるばかりである。
そのうちオリンピックに復活して「蘊蓄」が種目として採用にでもなれば、いつ声がかかってもいいように鍛錬を欠いてはなるまい。
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