カップリング
1896年3月7日ウィーンフィルの演奏会にブラームスが姿を現した。感動的な第4交響曲の演奏は語り草である。おそらくブラームスが生前に聴いた最後の自作だ。
この演奏会のことを調べるために「王たちの民主主義-ウィーンフィル150年史」という書物を読んでいてお宝情報を発見した。
ブラームス最後となったこの3月7日の演奏会で、ブラームスの第4交響曲とともにドヴォルザークのチェロ協奏曲が演奏されたと明記されている。体調が悪化の一途だったブラームスが、交響曲のほかに協奏曲を聴き通すことができたかどうかは不明だ。さらに1882年12月2日、同じくウィーンフィルによる第3交響曲初演の際、これまたドヴォルザークのイ短調ヴァイオリン協奏曲が演奏されたとも書いてある。指揮はどちらもカール・リヒターだ。
書物の趣旨からしてデタラメとも思えない。ブラームス-ドヴォルザークという黄金のカップリングが聴衆に受け入れられていたものと思う。
そういえばニューヨークでの新世界交響曲初演の時、ブラームスのヴァイオリン協奏曲も演奏されていた。
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