380円のスコア
行きつけの楽譜ショップで驚くべきお買い物をした。
先般話題にした「糸杉」の弦楽四重奏編曲全12曲が収載されたポケットスコアだ。何と1冊380円だ。チェコ・スプラフォン社刊行の原典版という触れ込みだ。愛らしい弦楽四重奏の小品集にはまっているから即買いだ。380ドルだったらお手上げだし、3800円でも躊躇するだろう。しかしたったの380円だ。聴くと見るとでは大違いというサプライズを期待してCDを聴く。25歳で作曲した歌曲を、47歳になって弦楽四重奏に編曲した代物。円熟期の編曲だけあって手際の良さが光る。
パンドラの箱を開けてしまった感じがする。
今までずっとドヴォルザークネタを公開してきたが、パート系の楽語については敢えて言及を封印してきた。所有している楽譜が少な過ぎて、パート系の用語については確たることが言えないと判断していた。
今回買った「糸杉」のスコアには、ブラームスの用語遣いとの比較において、興味深い出来事に満ちている。封印してきたパート系ネタに思わず言及したくなる。
一方オリジナルの歌曲「糸杉」はCDも楽譜も持っていない。これが手に入ると弦楽四重奏版との比較の中からまた記事が書けるに決まっている。弦楽四重奏への転写にあたってドヴォルザークがどうしたのか興味深い。
たった380円で、どんだけ楽しめるのだろう。底が無い感じだ。
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