メッテルニヒ侯爵
シュタインベルクの畑はエーバーバッハ修道院の所有だった。もう一方の主役シュロス・ヨハニスベルガーの領主こそが本日のお題メッテルニッヒ侯爵家だ。ナポレオン無き後の欧州の秩序再構築に貢献したオーストリア宰相メッテルニヒは、まさにこの家の出身だった。1773年生まれだからシュペトレーゼが考案されるわずか2年前である。
ナポレオン後の体制構築にあたり、シュロス・ヨハニスベルクのメッテルニヒ侯爵家は周辺の牧場もろとも葡萄園を安堵された。それと引き換えに毎年収量の10%をオーストリア皇帝に献上することが義務付けられた。第一次大戦後に経営危機に陥り所有者は代わったが、ウィーンでのドイツワインの評価を決定的に高めることとなった。
グルメなブラームスは、ウィーンで高級ドイツワインを賞味することが出来たと言うわけだ。
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