シュタインベルク
ドイツワインの代表的な産地ラインガウ屈指のブドウ畑の名前だ。
ドイツワインは厳格な序列があって、キチンとした表示が法律で義務付けられている。ラベルには下記のような情報が盛り込まれている。
- 地方名 たとえば「ラインガウ」「モーゼル」
- 村名 たとえば「ミュンスター」
- 畑名
- ブドウの品種 「リースリンク」が代表的。他に「フクセルレーベ」や「シャルドネ」
- 生産者
- 生産年
- 等級 カビネット、シュペトレーゼ、アウスレーゼ、ベーレンアウスレーゼなどなど。
判る人が見れば、これだけで大抵「フムフム」となるらしい。
音楽之友社刊行の「ブラームス回想録集」第2巻202ページでホイベルガーが証言するところによれば、1897年2月5日つまりブラームスが没する2ヶ月程前のエピソードとしてビルロート邸の食事の場面が出てくる。このときビルロート本人は既に亡くなっていたから、これは追悼の集まりだ。ビルロート邸のワインケラーにあったワインを賞味したとある。ブラームスのお気に入りは「シュタインベルクのカビネット」とされている。
シュタインベルクとは生産地ラインガウの中でも特に優良なブドウが採れる畑の名だ。その品質の高さゆえに、表示の際に村名の省略が許される畑のうちの一つだという。
カビネットとはQmP「肩書き付き高級ワイン」中の肩書きの一つ。ドイツワインは原料果汁の糖度により序列化されるが、その等級の一つだ。
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<魔女見習い様
はい。その通りでございます。
まさに収穫の秋と申せましょう。
投稿: アルトのパパ | 2010年10月 7日 (木) 05時59分
アウスレーゼはワインの等級を表す言葉だったのですね。
秋の香りが漂ってきそうな。
投稿: 魔女見習い | 2010年10月 6日 (水) 23時06分