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2010年10月26日 (火)

ボトリティス・シネレア

「Botrytis cinerea」と綴るカビの一種。果実、野菜、マメ類に感染する。世界中に分布する。この菌に取り付かれたブドウは果皮を破られ水分が抜ける。結果として糖度、酸度、粘度が上がり独特の芳香を持つにいたる。こうしたブドウから作られるのが「貴腐ワイン」だ。伝令が追いはぎに襲われたために摘果が遅れたことで出来上がったのは実は貴腐ワインだったのだ。ドイツのライン地区とモーゼル地区は貴腐ワインの世界三大産地の一つだ。残り2つはフランスとハンガリーにある。

生食用の普通のブドウがこれに感染すれば大損害になるという。さらには赤ワイン用のブドウに付着してもガッカリだそうだ。白ワイン用の高級ブドウにタイミングよく付着することが肝要だ。その干からびた外見は「腐った」という形容が相応しいらしい。そこから出来るワインの素晴らしさとの落差が「貴腐」という言葉に込められている。ドイツのワイン格付けの最高位「トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ」は、ほぼ貴腐ワインとイコールだ。貴腐菌ポトリティス・シネレアの力を借りない限り、要求を満たす糖度に達することは不可能と言われている。

首尾よく感染するかどうかは運次第だという。一般の作柄は上々でも菌の付きが悪い年なんぞいくらでもあるからだ。貴腐菌もカビのなかまである以上適度な温度と湿気を好む。高緯度の寒冷地ライン地方では、冬になるとグッと冷え込む。ライン川の水温の方が気温よりも高くなることで川霧が生じて谷間を満たすことになる。この川霧が貴腐菌にとって絶妙の湿気をもたらすという寸法だ。

晩年のブラームスを楽しませたワインは「芳醇なラインワイン」と形容されている。その上「カビネット」がお気に入りとされているから、「貴腐ワイン」だった可能性は低くないと感じる。

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コメント

<魔女見習い様

おおお。それは素晴らしいアイデア。出来ることなら、そのワインがブログ「ブラームスの辞書」創立の年2005年ものになれば、いっそうありがたさが引き立つというものです。

ほかのブドウには歓迎されない貴腐菌なのに、
白ワイン用の高級ブドウだけをさらに特別にしてしまうなんて、
すごい相性ですね。

2033年5月7日は貴腐ワインでお祝いしましょう!

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