20パーセント
本日のこの記事がブログ開設以来2041本目の記事だ。本ブログの目標2033年5月7日までの継続を考える場合、10205本の記事が必要になることは、既にたびたび申し上げてきている。2041本という半端な数字は、惜しいことに13で割れるので素数ではない。けれども到達目標10205本のちょうど5分の1に相当する。だから進捗率20%という訳だ。開設から5年半、一日の抜けもなくここまできたが、まだまだ目標の2割とは、手強い。あと記事が8164本必要だ。
区切りの日がワイン特集の真っ只中に到来したのをいいことに無理矢理ワインにこじつける。
ドイツワイン格付けの最高ランクに君臨するのがQmPだ。このQmPもさらに細かく序列化されている。判定基準は原料ブドウ果汁の糖度だ。この基準は地域は品種によって微妙に違うという細かさがドイツらしい。たとえば大産地モーゼルにおけるリースリンク種の場合、シュペトレーゼと認められるためには、原料ブドウ果汁におよそ20%の糖度が要求される。「およそ20%」という基準はドイツらしからぬ曖昧さだ感じる向きも多かろう。
本当の基準はパーセンテージではない。ドイツ独特の基準でこれをエクスレ度という。原料果汁1000mlの重さを測る。もし水1000mlだったら1000gとなるハズだが、原料果汁は1000よりは重くなる。超えた分のほとんどは糖分だ。原料果汁1リットルが1076gであることを「エクスレ度76」という。モーゼルのリースリンクはエクスレ度76でシュペトレーゼを名乗ることが出来る。これをパーセントに換算するとおよそ20%になるということだ。
これがQmP最高ランクのトロッケンベーレンアウスレーゼともなると何故か全産地全品種共通で「エクスレ度150」が要求される。原料果汁1リットルが1150g以上となる必要がある。パーセンテージにするとおよそ36%だ。貴腐菌の力を借りねば到達不可能と言われている。ちなみに過去ドイツ最高のエクスレ度は、1959年モーゼル・ベルンカステラードクトルのターニッシュ醸造所で記録した312である。150本少々のベーレンアウスレーゼになったという。
10月13日の記事でご覧に入れた写真を見て欲しい。ラベルには「Wwe.Dr.H.Thanisch」と書かれている。つまりこれが「ターニッシュ醸造所」だ。ちなみに「Wwe」は未亡人の意味。醸造所に現在の繁栄をもたらした「ドクター・フーゴー・ターニッシュの未亡人カタリーナ」の記憶のためにこのように表示されている。
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