秋春制
昨今サッカーJリーグに絡んで話題に上る言葉だ。日本を代表するプロ球技・野球とサッカーは、どちらも春に開幕して秋までレギュラーシーズンを戦う。これが春秋制だ。サッカーの本場欧州では、開幕が秋になっている。年末年始を挟んで春に優勝が決まる。実はこれが「秋春制」だ。新大陸アメリカを眺めてみる。4大プロスポーツのうち春秋制になっているのは野球だけだ。どうも欧米では秋春制が主流に見える。日本のJリーグも欧州諸リーグ並に、秋春制に移行してはというのが話題になっているのだ。
欧米での年度は10月がスタートになってることと関係があるかもしれない。
欧州の演奏会シーズンも実は「秋春制」だ。10月に開幕して遅くも5月にはシーズンを終える。冬が演奏会のシーズンである。だからブラームスは、演奏会のシーズンの終了とともにイタリア旅行に出かけたり、避暑地に赴いたりするのだ。
そうした観点から記事「都市対抗初演ダービー」を眺めてみる。
- 76~77シーズン 交響曲第1番(76年11月)
- 77~78シーズン 交響曲第2番(77年12月)
- 78~79シーズン ヴァイオリン協奏曲(79年1月)
- 79~80シーズン
- 80~81シーズン
- 81~82シーズン ピアノ協奏曲第2番(81年10月)
- 82~83シーズン
- 83~84シーズン 交響曲第3番(83年12月)
- 84~85シーズン
- 85~86シーズン 交響曲第4番(85年10月)
- 86~87シーズン
- 87~88シーズン ヴァイオリンとチェロのための協奏曲(87年11月)
見ての通りだ。カッコ内に記した初演年月だけを見ていると見落としがちだが、最初の3つヴァイオリン協奏曲までは、3シーズン連続の新作初演ということになる。第1交響曲を待たせただけに、その後は新作を連発して欧州の聴衆たちの心をつかんだと解したい。
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