ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 初演再考 | トップページ | 秋春制 »

2010年12月 1日 (水)

ボストンの栄誉

1866年10月11日米国はボストンでブラームスの弦楽六重奏曲第2番が初演された。米国初演ではなく、世界初演だ。演奏はメンデルスゾーン五重奏団らしい。米国初演が欧州初演より早い例、つまり世界初演になっているケースは、1855年11月27日ニューヨークでのピアノ三重奏曲第1番初版とこのボストンだけだ。ニューヨークでのピアノ三重奏曲第1番の初演は、まだ海の物とも山の物ともわからない駆け出しのブラームス作品を前に、腰が引けた欧州を出し抜いたニューヨークのファインプレーである。

このボストンは少々事情が違う。

楽譜は1866年の4月には出版されていた。だから1866年の秋が楽譜刊行後初の演奏会シーズンだ。ブラームスの名声は少しずつ上がって来ていたから。出来たての新作をシーズンの開幕早々に取り上げようという試みは十分あり得る。現にボストンの初演からわずか9日後に、スイス・チューリヒでこの六重奏曲の欧州初演があった。タッチの差である。

マッコークルで不明扱いの中に、「本当は米国が初演」というケースがあるかもしれないから、あまり威勢のいい断言は出来ないが、少なくとも現段階での公式記録上は、この時のボストン以降、ブラームス作品の世界初演が米国で行われることが無くなった。ブラームスの名声が上がりに上がってしまい、作るそばから欧州で初演というルーチンが出来上がってしまったと解したい。

« 初演再考 | トップページ | 秋春制 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ボストンの栄誉:

« 初演再考 | トップページ | 秋春制 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2025年3月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ