筋を通す
物事の辻褄や理屈に合う行動を貫くこととでも申し上げておく。やり抜くことが出来れば、カッコいいことこの上無いが、そうも行かないのが世の中だ。
2月16日の記事「もう一つの別れ」で、ブラームスが弦楽六重奏曲第2番op36の出版にあたり、ブライトコップフと揉めたと書いた。これ以降生涯ブライトコップフから作品を刊行していないと断言した。ところが2009年10月20日の記事「作品の価格表」を注意深く読むと、疑問も湧く。
1890年に改訂されたピアノ三重奏曲第1番の出版がジムロックになっている。1854年に初版がブライトコップフ社から刊行されているから版権の問題が生じかねないと思っていた。ところが2月14日の記事「版権」でも述べた通り、既に1888年にはジムロック社が、ブラームス初期作品の版権を、ブライトコップフ社から買い取っている。ブライトコップフ社に気兼ねせずにジムロック社から刊行することが出来たということだ。妙に筋が通っている。
もしかすると話は逆で、ジムロックの版権買い取りを待って改訂に踏み切ったなどということを想像してしまう。
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