ビューローの葬儀
1894年3月29日指揮者ハンス・フォン・ビューローの葬儀が行われた。ハンブルク・ミハエリス教会だ。マーラーが交響曲第2番「復活」の着想を得たのがこの時だったことは割と知られている。
グスタフ・マーラーは当時ハンブルクでビューローの薫陶を受けていたから、マーラーにとっては師匠の葬儀といえる。
1894年のマーラーが指揮した演奏会を調べていて驚いた。1894年3月29日つまり葬儀当日に、彼はワーグナーの「ジークフリートの葬送行進曲」をハンブルクで演奏しているのだ。場所といいタイミングといい選曲といい、師匠ビューローの葬儀の一貫であったことは確実だ。さらにマーラーがこの曲を単独で演奏するのは生涯でこの一回だけだ。
ところが、ブラームスが参列した形跡が無い。ブラームスはハンブルク市長の娘を通じて花環を贈って弔意を示すにとどまった。
「ワイン」「初演」「初版」「献呈」に次ぐ5番目の特集は「マーラー」だ。予めお断りしておくと本日立ち上げて、エンディングは5月19日とする。マーラー没後100年記念企画である。
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