哀悼の意
1897年4月16日グスタフ・マーラーはモーツアルトのレクイエムを本拠地ハンブルクで演奏した。この時次なる1897年~98年のシーズンからウィーン宮廷歌劇場指揮者への就任が決まっていたから、慣れ親しんだハンブルクでは最後のコンサートになった。
しかも、ハンブルクの生んだ巨匠ヨハネス・ブラームスは、わずか2週間前にウィーンにて没したばかりだった。マーラー自身のウィーン進出をアシストしたブラームスは、モーツアルトのレクイエムの優秀な校訂者でもあった。この選曲が哀悼の意思表示でなかったら、いったい何だったというのだ。
絶妙の選曲と言わざるを得ない。
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