駅コン
昨日3年生が引退してはじめての公式行事があった。駅前のコンコースでのコンサート。あの震災の当日、母と私と次女は、高校の制服の採寸のためにデパート6階にいた。地震のため予定が全てキャンセルになって店の外に避難した。マイカーは立体駐車場から取り出せない上に、電車は運転再開の目処が立たなかった。タクシー待ちの長大な行列を見て途方に暮れたあの場所が演奏会の会場だった。
あれから3ヶ月、次女が高校オケにいることの幸せをかみ締めた。6曲のプログラムの圧巻は「ふるさと」。「うさぎ追いしかのやま」で始まるあの曲だ。オーケストラ伴奏の合唱。次女は合唱を担当した。心にしみた。子供たちの心を込めた「ふるさと」が震災の記憶を丹念に洗い清めてくれた。どの曲も熱演だったが今日の主役はこの曲だ。
あの日のタクシー待ちと同じ黒山の人だかりが、生徒たちの演奏に聞き入った。会場の設営から進行まで、じつにきびきびと気持ちのいいコンサートだった。
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