ハンブルクステーキ
ひき肉に、パン粉、タマネギ、鶏卵に塩とスパイスを加えたパテを油でグリルした料理。洋食メニューの定番ハンバーグステーキだ。この超人気メニューの語源がブラームスの故郷ハンブルクに由来するという話は高い確率で語られる。
ハンブルク出身のブラームスは、立身出世前にどのような食事をしていたのかと調べても、ハンバーグを食べていたという資料にはたどり着かない。ハンバーグも食べられないほど貧しかったという解釈で切り上げることも出来るのだが、もう少しご辛抱いただく。
安いクズ肉を繋ぎで固めて油で焼くというコンセプトには深い理由がある。当時新鮮な肉はまだまだ貴重品で、庶民の口にはなかなか入らなかった。ハンブルクに集う海の男たちはそれでもボリュームある食事を求めたから、代用ステーキとしてのひき肉料理の需要は多い。
しかしそれがハンブルク風ステーキと呼ばれてはいなかった可能性も合わせて考えたい。ハンブルクステーキの名称はむしろアメリカだとされている。本場ハンブルクのあずかり知らぬネーミングだった可能性は高い。
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