民謡の分類
エルクとベーメが刊行した「ドイツ歌の宝」は、収載した2000を超える民謡を、内容によって分類している。以下にその部立てを示す。
- 物語歌 220曲
- 歴史的歌謡 150曲
- 愛の歌 370曲
- 離別および遍歴の歌 56曲
- 夜明けの歌および夜ばいの歌 34曲
- 婚礼、結婚生活、尼の嘆き 93曲
- 踊りと遊戯の歌 137曲
- 謎々、賭け事、願い事 57曲
- 酒飲みと宴席の歌 62曲
- 庶民の祭り、教会祭典でのお貰い歌 99曲
- 職業の歌 422曲
- ふざけ、遊び、嘲笑の歌 66曲
- いろいろな内容 39曲
- 子供の歌 112曲
- 宗教的歌曲 258曲
以上だ。大変興味深い。数としては職業の歌が最大で愛の歌がそれに次ぐように見えるが、待って欲しい。4番の「離別の歌」は愛の裏返しとも思えるし、5番「夜明けの歌および夜這いの歌」や6番「婚礼、結婚生活、尼の嘆き」が愛に無関係とは言えまい。実質的には「愛の歌」が最大勢力なのだと感じる。
ブラームスが関与した161曲の民謡も、このような分類が可能なのだと思う。
コメント