女声四重唱団
1859年春、アガーテ・フォン・ジーボルトとの手痛い破局の後、ブラームスは故郷ハンブルクに半ば引きこもる。そこでふとした偶然からハンブルク女声合唱団の指導を引き受ける。快活な女性たちとの交流が、傷ついたブラームスを慰めたことはほとんど確実だ。
最終的には40名の大所帯になった合唱団のメンバーから特に優秀な4名が集まって女声四重唱団が結成された。もちろんブラームスが合唱団とは別にこれを指導した。
- ベティ・フェルカース
- マリー・フェルカース
- ラウラ・ガルベ
- マリー・ロイター
これがそのメンバーである。ベティ・フォルカースとマリー・フォルカースは姉妹だ。才能溢れるこの四重唱団は、クララやヨアヒムの前でブラームスの作品を歌ったことさえあるという。ウィーンに進出したブラームスは、この4名の写真を所望し彼女らもそれに答えている。ブラームスは姉エリーゼへの手紙の中で本気度は不明ながらラウラとの結婚の可能性について言及したこともある。
1868年4月10日ブレーメンにおけるドイツレクイエムの初演にあたり、この4人は合唱団の一員として演奏に参加している。
ブラームスの暖かい性格と才能は、これに親しく触れた乙女たちの人生にも少なからぬ影響を与えたようだ。ベティ・フェルカースを除く3名は当時としては晩婚または生涯独身だったらしい。
<yoppy様
おひさしぶりです。
これらを下積みと呼ぶには余りに可憐でございます。
投稿: アルトのパパ | 2011年8月 8日 (月) 07時27分
ご無沙汰しております。
ブラームスの時代に互いに影響を与えながら歌を歌えたなんて、素晴らしく幸せな方たち・・・と、しばし夢想してしまいました。
投稿: yoppy | 2011年8月 5日 (金) 22時43分