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2011年9月11日 (日)

zersingen

手許の電子辞書に載っていた。歌われているうちに歌詞が替わって行くこと。早い話が「替え歌」なのだと思う。ところが民謡の研究書では違うニュアンスで載っている。「歌い崩し」だ。替え歌の語感に近い「歌い替え」は「umsingen」と標記されている。

子供ころを思い出す。音楽の授業で習った歌を面白可笑しく替える奴が必ずいた。元歌の言い回しの特徴を巧みに生かして、身近な出来事を題材に洒落てみる。この手の機転が利く奴が必ずいたものだ。音楽の時間には蚊の鳴くような声しか出ないのに、替え歌となると元気が出るというのもお決まりだった。差し替えられた歌詞は大抵、先生が顔をしかめるような内容だった。

「zersingen」と本質は一致する。以下の通りだ。

  1. 元歌のテキストや旋律の流れを巧みに利用する。
  2. テキストを身近な題材に置き換える。
  3. 語呂がいい。
  4. 優等生的な内容ではない。

あえて「歌い崩し」という訳を当てるだけのことはあるのだ。エルクは採集に成功した膨大な民謡を分類する。同一の旋律に別のテキストが付いているケースを集め、その差異を詳細に分析し、歌詞間の先後関係を明らかにして行った。「歌い崩し」を逆に辿って、元の形を丹念に比定したのだ。エルクはこの手の「歌い崩し」が起きることこそが民謡の証であると考えた。

エルクが民謡と厳密に区別した「民謡調歌曲」は、「歌い崩し」が起きない。19世紀の作曲家が初めから意図を持って作曲し、作曲家の眼鏡にかなった楽譜が刊行されるのだから当然だ。

民謡は伝播の過程で必ず「歌い崩し」が起きる。これこそ民謡の本質とする研究者も多い。時代により地域により、歌い手により変容する。その場の空気を巧みに取り込んだ替え歌を、とっさの機転で生み出せる能力こそが求められていた。

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