ローレライ
ライン川中流ザンクト・ゴアール近辺にある岩山。船運の盛んだったライン川の難所。流路のカーブと暗礁により遭難する船が多く、19世紀になって伝説が生まれた。語源は古いドイツ語で「lure」(罠)「rei」(岩)とも言われている。辻褄が合い過ぎていてかえって怪しい。
詩歌に頻繁に登場する地名がある。日本なら吉野、富士、真間の入江など。ローレライはドイツの歌枕という感じである。
ハイネのテキストにジルヒャーが曲を付けた「ローレライ」は、日本の音楽の授業でも取り上げられる程、有名だ。実は実はクララ・シューマンもこのテキストに曲を付けている。我が家にもCDがある。たしかに同じテキストだ。夫のロベルトの作品「リーダークライス」op39の3曲目「森の対話」は、このローレライ伝説を踏まえている。こちらはアイヒェンドルフのテキスト。
民衆に広く歌われていることが民謡の条件だとするなら、やはりジルヒャーの「ローレライ」があてはまる。
« エルクの矛盾 | トップページ | Herr,lehre doch mich »
コメント