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2011年11月30日 (水)

Schnadahupfel

例によって「u」はウムラウトだ。「シュナーダヒュップフェル」くらいの発音。南ドイツあるいはオーストリアに伝わる戯れ歌。ソロと合唱が4小節毎に交代して行くが、ソロに部分には決まった歌詞が無く、もっぱらアドリブだ。大勢の仲間が集まって順番にソロを担当する。即興に詰まって歌えなかったものがその場の飲み代を払うというお遊び歌だという。

ベートーヴェンの第九交響曲の日本初演が、徳島県だったことは割と知られている。第一次世界大戦中、ドイツの捕虜収容所で演奏されたという。同じような話が千葉県にもあった。

千葉県は何かと旧日本軍の施設が多かった。その跡地が文教施設や公園になっていることも少なくない。第一次大戦当時1914~1919年に習志野に捕虜収容所があった。収容されたドイツ兵たちは故郷を偲んで仲間とよく歌を歌ったらしい。音楽の素養がある者がいたのだろう。それが楽譜に残されていた。講演のために習志野市を訪れたドイツの研究者によりその楽譜がもたらされた。そのタイトルが「Narashino Schnadahupfeln」だ。習志野市のHPでその経緯と楽譜を見ることが出来る。

講演でその旋律を聴いたある男性が、母が口ずさんでいた旋律だと気付いたそうだ。その女性は当時日常生活のお手伝いにと収容所にたびたび出入りしていたという。そこで聴いた旋律を楽譜も無しに覚えてしまったというわけだ。その男性も母から聴かされた旋律を覚えていたということだ。民謡の伝播の本質的な部分が説明出来る。本来ドイツ語だったテキスト抜きで、旋律だけだったことも考えられる。ドイツと日本は遠くない。

収容所にいたのは約1000名のドイツ人だ。各方面に才能ある者も相当数混じっていた。音楽、美術、文学、醸造、調理など驚くほど多彩な活動をし、同時に地域との交流もあったという。オーケストラまで組織されていたらしい。

さてこの話、実はブラームスにこじつけることが出来る。1896年6月21日付け、亡きリーズルの夫ハインリッヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルクに宛てた手紙の中に出てくる。ブラームスは「4つの厳粛な歌」のことを「シュナーダヒュップフェル」と呼んでいる。「4つの厳粛な歌」を気に入ってもらえたお礼というニュアンスで「シュナーダヒュップフェルが気に入ってもらえて嬉しい」と満足気である。

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コメント

<yoshimi様

どういたしまして。
ご丁寧に連絡ありがとうございます。

こんにちは。
習志野捕虜収容所に関して、今日のブログ記事で少し紹介させていただきました。
(トラックバックしようとしたら、方法がわからなくて..)

どうもありがとうございました。

<yoshimi様

我が郷土もドイツ民謡とこじつけが可能で、それが「4つの厳粛な歌」にも連なっているという私好みのネタです。民謡特集のラストスパート用にずっと温存してまいりました。

ホームページでご紹介いただく件、承知しました。

こんにちは。今日は年末にぴったりの話題ですね。
徳島の捕虜収容所の話は、有名なので知ってました。
「バルトの楽園」と言う映画にもなったそうですが、まだ見たことがないので、レンタルDVD探してみます。
「バルトの楽園」のロケセットを移築した小さなテーマパーク「バルトの庭」まで建設したそうです。

習志野市の話は知りませんでした。
ホームページを探しましたが、「大正8年の青きドナウ 習志野俘虜収容所」という情報のことですね。
それを読むと、習志野のドイツ兵捕虜には、後の日本文化と縁の深い人がいろいろいたのですね。
ワイン技師とサントリー山梨ワイナリー、ソーセージ職人と明治屋、ドイツの浮世絵研究、日本民話のドイツ訳.etc.
とても珍しいお話ですので、後日、私のホームページで、リンク付きで、ご紹介させていただいても良いでしょうか。

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