歓喜に寄す
ブラームスラブを隠さない私のブログで、12月に「歓喜に寄す」などというタイトルを掲げたら、ベートーヴェンの交響曲第9番とブラ1の類似ネタだと思われかねない。ベートーヴェンは交響曲に声楽を取り込むという初めての試みにあたって、文豪シラーのテキストを選んだ。原題「Ode an die Freunde」がしばしば「歓喜に寄す」と訳されるこのテキストは、ベートーヴェンが採用する前に既に若者たちが口ずさんでいた。
若者が口ずさんだというだけで、学生歌を思い起こす脳味噌になっている。案の定「歓喜に寄す」は、第九の旋律とともに現代の学生歌として唱和されている。さらに調べると第九とは別の旋律を付与された楽譜も刊行されている。
元来シラーが学生歌として作詞した訳ではないが、結果として学生たちの酒宴で唱和されているということだ。
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