学生歌
ドイツ語圏において、学士会(Bruschenshaft)の酒宴で歌われる歌のこと。学士会とは全ドイツの自由と統一を願って、学生たちが各大学に組織した団体。メッテルニッヒ体制において領邦乱立のドイツへの危機感が根底にあると言われている。教会、フリーメイスン、騎士道などからの影響を受けつつ独自の発展を遂げ、その伝統は現在も続いている。
ブラームスの生きた19世紀は同時に、学士会の全盛期とほぼ重なっていると申して良い。つまりそれは学生歌の全盛期とも言い換え得る。現在知られている学生歌のほとんどが、19世紀までに成立を終える。さらに名だたる詩人たちが学生歌にテキストを供給している。ブラームスがテキストに選んだ詩人の中から学生歌のテキストにも採用された詩人を列挙する。
- ゲーテ
- シラー
- ウーラント
- ガイベル
- アイヒェンドルフ
ブラームスは大学に通ったことは無いが、ヨアヒムと連れだってゲッティンゲン大学で聴講したことがある。まだ20歳の頃だからちょうど大学生くらいだ。このときに大学の雰囲気に触れたことは確実だ。
民謡特集総集編の翌日の記事「ホッホシューレ」は大学祝典序曲を扱ったつかみどころの無い記事だったが、本日の記事で方向性が明らかとなる。「民謡」の次なる企画は「学生歌」。
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